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生活習慣病 高尿酸血症

高尿酸血症について

高尿酸血症とは?

高尿酸血症の概要

尿酸は細胞核内が分解される際に生じる老廃物です。このバランスが崩れ、血中尿酸値が高くなった状態を高尿酸血症といいます。

診断基準

尿酸値7mg/dl以上:高尿酸血症

尿酸値9mg/dl以上、もしくは8mg/dl以上で合併症(腎障害・高血圧・糖尿病・肥満など)を伴うものについては薬物療法を含む早期の治療がすすめられます。

高尿酸血症の原因

生活習慣と高尿酸血症

高尿酸血症の原因には

  • 尿酸の排泄がうまくいかない
  • 体内で尿酸をつくりすぎる
  • 両者の混合型

の3つのタイプがあります。

日本人には排泄がうまくいかないタイプが多いです。

女性はホルモンの関係上尿酸が排泄されやすく、高尿酸血症患者さんの大半は男性です。

 

肥満と高尿酸血症

メタボリックシンドローム(内臓脂肪型肥満(内臓肥満))に高血圧症・糖尿病・脂質異常が合併した状態。

メタボリックシンドロームは、冠動脈疾患(狭心症・心筋梗塞)や脳卒中(脳梗塞・脳出血)などになりやすく、動脈硬化疾患のリスクが高い状態です。高血圧症・糖尿病・脂質異常症・喫煙習慣を合併していることが多く、早急の治療介入が望まれます。

高尿酸血症の症状

高尿酸血症の一般的な症状

高尿酸血症自体に明確な症状はありません。

痛風発作

高尿酸血症を放置すると、尿酸塩の結晶が体内にたまり、激痛を伴う発作(痛風発作)や尿路結石症を引き起こします。

 

高尿酸血症の予防と治療

高尿酸血症の予防策

尿酸値は6mg/dl以下にコントロールすることが望ましいです。

 

食事と高尿酸血症

レバーや魚卵、卵黄などプリン体の多い食事や、多量の飲酒(特にビール)を控えることが大切です。

運動療法

速歩、スロージョギング、水泳、サイクリング、ベンチステップ運動など、急激な負荷がかかりすぎない運動から開始しましょう。

 

薬物療法

運動療法・食事療法で管理が不十分な場合は、薬による治療を考慮します。

高尿酸血症には複数の種類がありますので、基礎疾患や生活習慣に応じて最適なお薬を相談します。

通常はフェブキソスタットを第一選択とすることが多いです。

分類 一般名(商品名) 作用機序 特徴
尿酸排泄促進薬

プロベネシド(ベネシッド)

ブコローム(パラミヂン)

ベンズブロマロン(ユリノーム)

ドチヌラド(ユリス)

尿細管からの尿酸再吸収抑制により尿中への尿酸排泄を増加させる。

最も作用が強い。

尿アルカリ化薬を併用する。

尿酸生成抑制薬

アロプリノール(ザイロリック)

フェブキソスタット(フェブリク)

など

キサンチンオキシダーゼを阻害し、尿酸生成を抑制する。

メルカトプリン(抗がん剤)や免疫抑制薬の血中濃度を高める。

尿酸分解酵素薬 ラスブリカーゼ(ラスリテック) アスペルギルス由来の尿酸オキシダーゼ。生成された尿酸を分解する。 点滴。プライマリ・ケアではあまり用いない。

 

代表薬

フェブキソスタット(フェブリク)

 1日1回10mgから開始

 徐々に増量、最大1日60mg

高尿酸血症の合併症

痛風発作

暴飲暴食後などに後発する、急性の疼痛発作です。血液中の尿酸値が上昇(高尿酸血症)し、溶けきれなくなった尿酸が関節内に結晶化することで発症します。急に関節が赤く腫れて激痛を伴い、風が吹いても痛いということで、「痛風」と呼ばれます。

痛風発作の好発部位は、足の親指の付け根です。他にも足関節、足の甲、アキレス腱のつけ根、膝関節、手関節にも激痛発作が起こることがあります。耳介に痛風結節や尿路結石が出来ることもあります。

痛風発作の治療
  • 非ステロイド系消炎鎮痛剤:NSAIDs
  • ステロイド
  • コルヒチン
高尿酸血症と動脈硬化

 心臓・脳血管障害のリスク因子として知られている糖尿病、高血圧症、脂質異常症、肥満症などの生活習慣病には、高尿酸血症が合併しやすいことが知られています。生活習慣の乱れがメタボリックシンドロームを招き、インスリン抵抗性を起こしますことが要因です。
 つまり、インスリン抵抗性の結果として高尿酸血症が生じるので、高尿酸血症はインスリン抵抗性のマーカーとなります。そして、インスリン抵抗性がある状態は、動脈硬化性疾患(脳・心血管イベント)リスクが高い状態なのです。

 

 

参考記事

生活習慣病記事

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高血圧症

脂質異常症

糖尿病

高尿酸血症

病気と治療

 

 

管理栄養士記事

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