高血圧①高血圧の食事療法と生活アドバイス
はじめに
血圧が高い場合の生活方法や、食事のこと、体の中のことなど、概要をお話していきます。
詳しい内容は、また改めて紹介しますね。
高血圧ってどういうこと?
心臓からでた血液により、動脈にかかる圧力が常に高い状態です。
収縮期血圧130~139または、拡張期血圧80~89をⅠ度高血圧
収縮期血圧140以上または、拡張期血圧90以上をⅡ度高血圧
と分類されています。
血圧が上がる原因
血液が送り出される量が増えたり、血管が収縮したりすることで血流に対しての抵抗力が増すことが原因です。
血圧の調節に関わる細動脈の収縮が遺伝的におこりやすい人がいるのではないかと考えられています。
体の中の状態は?放置するとどうなる?
血液が血管に圧力をかけつづけるため、心臓や細かい血管への負担が増えます。
放置すると、心臓発作や心不全、腎不全、脳卒中、動脈硬化などにかかりやすくなります。
血圧をさげるために
- 減塩
- 野菜や海藻
- 質のよい脂質
- 減量
- 適度な運動
- 禁煙
- アルコールは減らすか、飲まない
減塩
塩分を摂ると、水分でむくんだり、血液量が増えたりします。
心臓や血管に負担がかからないように、以下に注意してみましょう。
- 汁物は1日1回だけにする
- 漬物を食べる日は汁物を飲まない
- 主菜に塩分の入ったものを食べたら副菜は酢の物など塩分のないものにする
野菜や海藻
野菜や海藻を1日350g食べることで、
ビタミンやミネラル、食物繊維、抗酸化物質が摂れます。
食べる量の目安は、1食につき握りこぶし2つ分くらいたべましょう。
質のよい脂質
体の材料になる。
体の調子を整える。
消化吸収を助ける。
といった働きもある油。
10gの液体の油をとり(揚げ物1回分、炒め物とサラダ1回ずつなど)
肉類の脂肪を摂り過ぎないようにしましょう。
減量
体重(体脂肪の割合)が多い方は、減量すると血圧が下がります。
体脂肪率は成人男性で25%、成人女性で30%を超えると肥満です。
BMIが25以上でも肥満となります。
BMI=体重㎏÷(身長m×身長m)
体脂肪率とBMI両方とも肥満とあてはまる場合は、ウォーキングなど軽い運動をするとともに、減量したほうがよいでしょう。
減量のときに減らしてもいいのは、
甘いものやお菓子類、肉類の脂肪、少量の主食(ご飯やパン、麺など)です。
適度な運動
息がはずみ、軽く汗をかくくらいの運動を、週60分以上と、
筋力トレーニングを週2~3回おこなうとよいでしょう。
筋力トレーニングは、運動専門の指導士に相談しておこなうと、事故やケガなどの心配がありません。
禁煙
今までの習慣を変えるために、禁煙外来を利用するのも一つの方法です。
タバコに含まれるニコチンは依存性があり、ニコチンを摂取しないと不安になってしまうためにやめられなくなるようです。
アルコール
アルコールは飲んだときは血行がよくなり、血圧が下がりますが、
さめるときに血圧が上がり、よくありません。
アルコール量は1日分で、男性20~30g、女性10~20gまでに控えましょう。
飲んでもよい量の例として
ビール500㎖・缶チューハイ500㎖・日本酒1合・焼酎110㎖
ウィスキーはダブルで1杯・ワイン180㎖です。
週に2日ほど休肝日をもうけて、毎日飲むことはさけましょう。
その他
他に、ストレスや生活リズムも高血圧に影響があります。
持続するストレスをかかえていたり、生活リズムが乱れたりしていると、血管が収縮しがちになります。
この場合、心療内科などで、アドバイスを求めてもいいかもしれません。
管理栄養士 眞島 真由美
参考記事
②高血圧ってどういうこと?
⑧アルコールについて
⑨喫煙