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かぜと抗生物質

[2023.10.24]

かぜと抗菌薬(抗生物質)

かぜで当院を受診された方の中には、

「ときのクリニックで抗菌薬(抗生物質)を出してもらえなかった」と感じた方もおられたかもしれません。

通常、抗菌薬はかぜには無効です。抗菌薬が有効なのは一部のかぜ(溶連菌・マイコプラズマなど)であり、それを判定するために医師は診察・検査を行います。ほとんどのかぜ(インフルエンザや新型コロナウイルス感染症も同様)は、自己免疫の力で回復するのを待つよりありません。

この「かぜ抗菌薬問題」。医療者と一般の方、双方に原因がありそうです。

 

そんな折、先月(2023年9月)抗菌薬意識調査のレポートが公開されました。

抗菌薬意識調査レポート

「抗菌薬はかぜに効かない」という大前提の上、一般の方の「かぜ」「抗菌薬」に関する認識を毎年調べているものです。私が興味深いと感じた項目をいくつか取り上げてみます。

抗菌薬(抗生物質)の知識が不十分

抗菌薬(抗生物質)という言葉は8割の人が聞いたことがあるが、20代の認知率が6割と最も低い(!?)

「抗菌薬(抗生物質)はウイルスをやっつける→No」を正しく認識している人は約6割

かぜに抗菌薬(抗生物質)は効かない、と正しく認識している人は23%(!)

抗菌薬の不適切使用は減少している可能性がある

自宅保存している抗菌薬(抗生物質)を自己判断で飲んだことある人は2割程度

他人の抗菌薬を飲んだことがある人が1割程度いる。

抗菌薬が有効だと思う病気

 インフルエンザ44%(!)、かぜ39%(!)、新型コロナウイルス32%(!)

※インフルエンザ・かぜ・新型コロナウイルス感染症、いずれも抗菌薬は無効です。

一般に薬剤耐性(菌)はあまり知られていない

薬剤耐性(菌)という言葉をきたことがある人は3〜4割

薬剤耐性菌感染症が怖い人は、94%

でも自分が薬剤耐性菌感染症になると思う人は1割

基本的な感染症対策は高水準
オンライン診療、オンライン服薬指導の利用率は低い

オンライン診療を利用したことがある人は3.7%(!)

オンライン服薬指導を利用したことがある人は2%(!)

オンライン服薬指導を利用してみたい人(38%)よりも、利用したいと思わない人(61%)の方が多い(!)

 

最後に

いかがでしたしょうか?

「ほとんどのかぜに抗菌薬は不要」

これは厳然たる事実ですが、「かぜに抗菌薬を処方する医師がいる」こともまた事実です。

一般の方は正しい知識を身につけ、医療者はきちんとした理念をもって、無駄が少なく質の高い日本の医療を守っていきましょう。

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