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高血圧⑧アルコールと血圧

 

アルコールの体の中での代謝

摂取されたお酒に含まれるアルコールは、

胃から20%、小腸から80%が吸収され、

その大部分は肝臓で処理、解毒されます。

 

アルコール肝臓内で、

アルコール脱水素酵素(ADH)の働きにより

悪酔い、頭痛、動機の原因になるアセトアルデヒド(ALDH)になります。

 

さらに、肝臓のアセトアルデヒド脱水素酵素により

酢酸に分解され、血流にのって体中に運ばれます。

 

酢酸は全身をめぐる間に、水と二酸化炭素になり、

呼吸、汗、尿とともに体外へ排泄されます。

 

 

アセトアルデヒドと血圧

少量のアルコールを摂取すると、

一時的に血圧が下がります。

 

これは、アセトアルデヒドが

血管を広げる働きがあるからです。

 

しかし、日常的に続けて飲酒をすることで、

お酒が抜けた時に血管が収縮するため、

結果的に血圧が高くなります。

 

個人差はありますが、年齢が高くなるにつれて、

アルコールの分解吸収能力が低くなったり、

体内の水分量が減ったりするため

お酒の影響が強くあらわれます。

 

また、若いときほど血管もしなやかではなくなり、

血圧が上がりやすくなりますから、

50歳をすぎたら禁酒するか、

ほどほどの量と回数にしたほうがいいでしょう。

 

 

お酒の種類、量と飲む間隔

 

アルコール量(純アルコールとして)は1日分で、

男性で20~30㎖

女性では10~20㎖

までにしましょう。

 

20mlだけですが、肝臓で解毒するために

4~5時間かかり、体には負担となります。

 

 

飲んでもよい量 

ビール           500ml

ロング缶             1缶

日本酒              1合

焼酎             0.6合

チューハイレギュラー缶      1缶

チューハイ中ジョッキ       1杯

ワイン180ml        1杯半

ウイスキー60mlダブル水割り  1杯

梅酒               1合

泡盛             1/2合

 

 

週に2日ほど休肝日をもうけて、

毎日飲むことはさけましょう。

高血圧の悪化やガンになるリスクが上がらないようにするためです。

 

アルコールは依存性があるため、

習慣的に飲酒すると耐性が出てきて

飲酒量が増えることがありますから注意しましょう。

 

たくさん飲むことで、アルコール性肝障害や

若年性痴ほう症にかかりやすくなります。

 

休肝日を作ると逆に飲酒量が増えてしまったり、

ストレスがたまったりする場合は、

飲む量を減らして、毎日飲むという方法もあります。

 

休肝日に次のような症状がある場合は、

アルコール依存症の疑いがありますから、受診しましょう。

  • 頭痛
  • イライラ
  • 手の震え

 

 

血圧対策と肝臓に優しいおつまみレシピ

中華風冷ややっこ

ジャガイモと豚肉の炒め物

 

絹豆腐       1/4丁

トマト       1/4個(スライスにする)

ごま油     小さじ1/2

味ぽん       大さじ1

 

ジャガイモ     100g(薄い短冊切り)

アスパラガス     30g

豚小間        30g

オリーブ油       5g

コンソメ顆粒      2g

こしょう

 

※野菜やイモ類を使うことでカリウムが摂取でき、塩分を排出して血圧のコントロールがしやすくなります。

 

※野菜やじゃが芋からビタミンを摂取することで、肝臓の働きを助けることができます。

 

※たんぱく質を含む食品は、アルコールの解毒をして傷ついた肝臓の修復に必要です。

 

管理栄養士 眞島 真由美

 

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